コピーライトの悲劇

一昨日の夜に、日頃使用しているPCがいきなり潰れて、復旧作業をするハメになりました。当時は新製品だったこのノートPCを購入して2年、何度このような初期化を行ってきたことでしょう。付属のリカバリCDには10回近くは活躍してもらったはずです。

元々IT関連の仕事をしているので、テストなどでPCが潰れることも多く、データ類はOSとは別ドライブに置いておく習慣があるために実被害はそう大きくはないし、何度もやっていることなのでそれなりに手馴れてもいるのですが、今回はちょっと困ったことがありました。

最近、ドキュメントファイルにセキュリティ機能を追加したKeyringPDFという形式があるのですが、OSを入れ替える事によってライセンス情報がなくなったらしく、いくつか持っていたこれらの形式ファイルがまったく開かなくなってしまいました。Q&Aなどを読んでも、

■OSの再インストール後に書籍を閲覧した場合
 Keyring PDF形式の書籍は、著作権保護を備えた形式となっていますので、『一番最初に開いたパソコン』でしかお読みいただけません。

となっています。おいおい、それで終わりですか?ということは、ファイルのライセンスを失わないためには、OSの入れ替えやPCの乗り換えもできない、ということになりますが*1。H/W、S/W共にライフサイクルの短いこのご時世に、それは無体な要求ではないですか?

私は著作権保護の思想には大いに共鳴するものですが*2正規のカスタマーにこんな不利益を与えるような欠陥システムにつき合わされるのは真っ平です。今後はCCCDと同じような扱い、つまり手を出さないという事にいたします。

*1:しかも私のようにトラブルだって起こる。先に書いたように、この2年で10回は初期化してるし

*2:余談ですが、私は楽しんだモノには金を払え、という考えの持ち主です。だから聞きたい音楽、見たいビデオには金を払うのは当然だと思っています(時に対価が適当かどうかという問題もありますけど)。そういう意味では、いくら権利者に少しは利益還元されるようになったとはいえ、本質的なあり方としてはレンタルも嫌いなので、ほとんど使う機会がありません