私を死なせて!

学生の頃、イタリア語の授業はサボりまくっていたけれど*1、イタリア語の曲を沢山歌ったので、なんとなくフレーズを覚えてしまったような語彙があり。

特に「死なせて」「死にたい」みたいのが妙に頭に残っていて、その代表的なのが、モンテヴェルディの Lasciatemi Morire! 長さ1分半ぐらいの小品だけど良い曲です。
youtu.be

字幕付きの映像を選んでみましたが、これがこの曲の現代でのオーソドックスなスタイルです。
モンテヴェルディだからバロック初期ぐらいの作品だけど、いまイタリア古典歌曲として広まっている楽譜はロマン派の時代にピアノ伴奏がつけられたものなので、たぶんオリジナルよりはモダンな響きになっていると思われます。
とにかくこれが、いま一般的に広まっている歌と伴奏です。


ところが先日この曲名でYouTubeを検索したら、最初に出てきたのが、合唱(マドリガーレ)によるバージョンで、これが素晴らしくてたまげましたよ。
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一部メロディが違うけれど、そしてサビ?*2がピカルディ終止になっているけれど、こんなマドリガーレのバージョンがあったとは知らなかった。
元はオペラ曲なのをマドリガーレに転用したのか、その逆なのか、済みません、不勉強な学生だったので全然分っていないのですが、とりかく、これは良いものを知った!*3


という内容で終了の予定でしたが、冒頭の、「曲紹介になるようなオーソドックスなやつ」を再度YouTubeで検索してたら、オーソドックス版に少しアレンジを加えた弾き語りバージョンを見つけてしまいました。これがカッコイイ!
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考えてみれば、声楽の先生というのはピアノの錬度は人それぞれでも、授業やレッスンの時などに、みんなこうやって弾き語りしていた。それを間近で散々見てきたのに、どうして自分でもやらなかったのか。ポップミュージックのコード弾きに比べたらピアノが難しかったからか。でもピアノソナタ弾くより格段にハードル低そうだが。ホントに意識低い学生だったんだなあ。

*1:イタリア語の授業サボりまくり:今考えるともったいないの極みで、40数年前に戻って根性叩きなおしてやりたい。もっとイタリア語スキルが高ければなあ…

*2:サビ?:英語風にコーラスと呼ぶべきなのか?でも他の部分はヴァースと言うには違う感じだし、こういう曲構成について万国共通の呼び方ってないかな

*3:これは良いものを知った!:というか、実はCD持ってるんじゃないの?と調べたら、モンテヴェルディのCDは何枚もあるのに、1枚もリッピングされてなかった!1枚も!何事か!