音楽を検索

現在「検索エンジン」と言えば、GoogleやYahooなどのテキスト検索を行う物であるという認識があると思いますが、実際にインターネットの世界が保有しているデジタルコンテンツのうち、音声や画像等、直接テキスト検索出来ないモノの方が多いくらいではないでしょうか。

それらのマルチメディア情報や非テキスト情報を検索するための方法が世界中で模索されています。そうは言っても、これらの技術が実用化されるまでには、まだまだ時間がかかりそうです。

そしたらば、こんなサイトを発見。歌声(?)をマイクで入力して音楽を検索するmidomi.com

でもこれ、どうやって情報をデータベース化しているのかなあ?単音メロディー以外のモノを入力するとどうなるかな?デジタル音声データをメロディーやコード進行でダイレクトに検索できるほど、世の中の技術は進んでいたのかしら?


なんでこんな事をぐずぐず言っているかと云うと、昨夜近所のホルモン屋で飲んでいると、昔好きだった曲が有線で流れたんだけど、音源欲しい!だけど曲名も歌手名もまったく分からなかったという事があったからで。

こんな場合、後で調べるには「歌詞」だけが検索の手がかり。とばかりにサイクンとふたりで耳を済ませたのだけど、元々聴き取りやすい歌い方ではなかったために、あまり聴き取れず、ダメだねといってメモも残してないので手がかりなし。

その場ではだいたい曲自体を思い出したつもりだったけど、なにしろそのまま飲み続けたし、そもそも何十年ぶりに聞いた(たぶん70年代前半の曲)ので、メロディとかも結構ウロ。結局、サビどころか、歌い出しの2小節しか覚えてない(笑)。それはこんな曲。

曲が終わってから、あわてて頭の中で楽譜に出来たのがここだけだったと。すでにサビまで覚えてなかったのか。他の曲鳴ってたし飲んでたしなあ。あ、絶対音感ないから、キーは適当だけど。うーん、これでは、音楽検索システムがあったとしても、あまり手がかりになりそうにないか。

楽譜検索、でもいいんだけどな。そういえば、クラシックな歌曲集の楽譜では、目次に各曲の出だしのメロディー譜が載ってることがあるんだけど、これは人力検索だからなあ。対象は無限大なので、あくまでデジタル情報からの検索機能でなければ実質的にないのと同じ。


しかし、この音楽の検索機能。いったいどんな要素から検索をかけようと云うのだろうか。要素として考えられるのは、メロディー、和音、リズム?基本的には音韻的要素でしょうか。

だって、これに音色なんてパラメーターがあったら、同じ曲でも構成楽器が違うと、例えば伴奏がピアノ時と弦カルテット時では違う曲として判断されるんだよね、たぶん。この手の音響要素は、しかし検索オプションとしては使えそう。

さて、実際にこの音楽検索機能が実用化されると、面白いことがあると思いつき。

とりあえず人間の主観でどう思うかは別として、検索エンジン機械的に音韻情報として同じ、あるいは近いと判断した結果がリストされるわけだけど、そうすると似た曲がゾロゾロ出てくるなかに、いわゆるパクリみたいなのも一緒に出てくるんだよね。

パクリの場合、剽窃者は検索エンジン機能の信頼性を問題にするんだろうけど、これは社会的にどう取り扱われるんだろうか。そういうことの解決まで考えると、実用化はさらに遠い将来になるような気がします。


ところで、今回音楽の解析みたいな感じでググってみたら、いろいろと面白そうなモノ*1が出てきたんですが、その中でちょっとした便利そうなものを発見。試してみようかな。

耳コピー用のスペクトルアナライザーです。
音声ファイルを解析し、音階ごとの音量のグラフをピアノロール形式で表示することができます。
主な機能
・キー、コード検出、MIDI変換機能
・キータップと音源の音量変化からテンポ測定
・タイムストレッチ、ピッチシフト
・グラフィックイコライザ、L-Rなどのフィルタ
・指定範囲のリピート再生,指定位置にジャンプできるラベル機能
・録音機能

*1:楽曲特徴量による嗜好音楽の解析」、とか「音楽検索のための感性表現ベクトルと音響特徴量の関係の分析」とか。楽想が及ぼす作用は文化による影響によるもので、それ自体に普遍性はないとする私の意見とは合いませんが、興味深いですね。