興味が向くところ

WEBコミックでとても面白いと思っていたワンパンマンという作品について触れたことがあるのだけれど、なんとアニメ化するという情報を今日みかけて、ちょっとコーフンしてます(笑)。

この作品はその後商業誌から声がかかって、作画を別の方が担当するというスタイルで連載になったと聞いていました。確かに原作者が直接作画していたWEB時代の頃は、ちょっとヘタウマ的にラフな絵だったしなー。商業誌に移行して、WEB版はもう削除されちゃいました。ラフとは言えイイ味出してたのでDLしとけば良かったよ。

作画の表現力の高さやそれが持つ訴求力が重要でないとは思わないけれど、個人的には絵のラフさでこの作品の面白さが損なわれているとは感じなかったし、逆に良い意味で作品を個性的にもしていたと思ってたんだけど、プロの編集者は商業誌に連載するならちゃんとした作画にするべきだと判断したということです。

全然違う話ですが、中学高校の頃は映画を作りたかったんだよなあ、と最近思い出して自分でも少々驚いているところです。だって映画少年だった訳じゃないし、今でも映像作品を見て表現についての細かいところってあまり気になっていないのに、なぜあの頃そんなに映画を作りたかったのか。うーん、マンガは描いていたけれど、それはあまり関係ないような(笑)。

よくよく考えてみると、物語を映像化するという部分でのプリミティブな興味があったようなおぼろげな記憶はあるけれど、具体的にはもっと後年になってからだけど、映像の編集に興味があったよなあと思い当たりました。映画少年みたいな絵的なこだわりとかドラマツルギーよりも、撮った素材をどう見せるか、見せ方でどう変わるか的な。いやまあどこに興味がとは言っても結局は全部関係する訳なんですけど、近視眼的な意味で。

一口に○○が好きとか言っても、目が向いているところは人それぞれで結構違うものです。同じものが好きだからと言って、他人も自分と同じように感じてるんだろうなんて思って痛い目に会った事があまりない、というのはかなりラッキーな人生です(笑)。

最初のワンパンマンに戻ると、たぶん私は作品のコンセプトと、それを具体的にストーリーとして見せてくれる事が最大の興味だったのではないでしょうか(それはそういうタイプの作品だと思っていたからという事でもある)。個人的にはそこでの絵の表現力ってコンテ程度で充分だった。しかし当たり前だけどプロの編集者はもっと総合的かつプロの尺度でどうすれば売れるか判断している訳で、明らかにそれは正しかったのだと言えます。

音楽なんかも、もう何十年もやっているのに話すのは難しいなあと思っているのは、若い頃からそういう違いがかなり気になるから。一口で言ってしまうと、私は上述のように編集主義的でありアイディア重視になりがちなタイプと言えば言える。まあ概ねイジメられる事が多いです(笑)。