消えたHappy Xmas

Happy Xmasそろそろクリスマスが近くなって、世間にはクリスマスソングはあふれておりますが、クリスマスソングというと、どんな曲が思い浮かぶでしょうか。さてジョン・レノンのHappy Xmasという曲がありますが、今では誰もが知っている、もはやクリスマスソングのスタンダードと呼んでも誰も異論をはさむ余地のない有名曲なのではないかと思います。

私がジョン・レノンを聴き始めた頃は、まだ主夫生活に入る前の現役時代でしたが、さてこのHappy Xmasという曲の世間での認知度がどれだけあったかというと、正直言ってファン以外はほとんど知らない曲、というレベルであったと記憶しています*1。80年にジョンが亡くなった直後のクリスマスではさすがにかかりまくっていましたが、しかし、少なくとも日本では、その後今のように認知されたという訳でもありませんでした。

話し変わって1985年、私は毎日「夕やけニャンニャン(以下夕ニャン)」という番組を観るのが習慣となっていました。最近、この番組がDVD化されていて、先日この1985年12月分がソフト化されました。このDVDシリーズにはいろいろと問題があるのですが、私にとってこの年の12月24日、クリスマス・イヴでのオープニングは特別なものだったので、それがちゃんと収録されているだろうか?というギモンがあったのです。が、不安は的中、画面を観てがっかりでした。

それはどんなシーンだったかというと、5時の時報とともに手にキャンドルを持ったサンタクロースの衣装を着たおニャン子達が曲にあわせて体を揺らす、というものでした。曲はジョンのHappy Xmas。

夕やけニャンニャン 棚卸し総決算'85/12月 おニャン子白書 [DVD]特に変哲のなさそうなオープニングですが、このシーンの何が特別だったかというと、ズバリ曲です。この時期、このような形でクリスマスソングとしてHappy Xmasが使われているシーンに、私は初めて接したのでした。そして、「よくぞこの曲を使ってくれたー」と、夕ニャンのスタッフに大いに感謝したのです。もう80年代も半ばになっているのに、私のようなジョン・レノンのファンにそう思わせるぐらい、まだめずらしかったのでした。

当時、夕ニャンの映像は、はじめはビデオで観ちゃ消ししていたのですが、番組が盛り上がってきて、秋頃から一週間分を編集して保存するようにしていたので、この日のオリジナル映像は手元にあるのです。しかし私にとっては、この日のオープニングはHappy Xmasがクリスマスソングとしてスタンダード化した第一歩のように感じていたので、それにしても「いろいろある」とはいえ、やっぱりこのシーンがDVDからなくなってしまったのは残念でありました。


ところで、この曲のおかげでXmasの表記にはアポストロフィがない、ということを知ったということを、先日の「トリビアの泉」を観て思い出しました(笑)。

*1:ジョンとヨーコによる世界中での反戦キャンペーンで使われた曲だったので、もう少し早い時期、リアルタイムで聴いていた人はまた違うイメージがあるかもしれません。