インドのこと その6 食べ物(1)

デリーで最初の宿だけ取って、あとは全部現地に入ってからの成り行き任せ。

私の初インドは、そんなノリでスタートした訳ですが、とりあえずビートルズ聖地のリシケシを体験して、あとは本場のインド料理が食べられればいいや、ぐらいの、実にゆるい動機でした。

本場のインド料理。なんと甘美な響きでしょう(笑)。

日本でもインド料理が好きでお店に通う人は多いと思いますが、私もその一人。しかし日本のインド料理屋で出されるものって、多くは北インド系の宮廷料理のようなものです。このスタイルが日本インド料理業界のデフォルトと言えましょう。

たとえば。インド料理と言えば、ナン。そう思っている人、結構居るんじゃないかと思うけど、あれも宮廷料理。インドの普通の人はナンなんてあまり食べません。

まあ日本国でも、そのような多数派に混じって、最近では南インド料理のような少数派も少しずつ増えてきて、楽しみが広がりますね。


そんなインド料理についてのアレコレを意識していた訳ではまったくないのですが、結果的に、インド滞在中、日本で食べるような「リッチな」インド料理に接する機会はほとんどありませんでした。その辺のちょっとした食堂や屋台で食べる、気付くとそんなスタイルになっていたいう。

そもそも、大きいホテルに泊まる機会がなかったからなあ。「ちゃんとしたレストラン」が完全に視界から抜け落ちてた(笑)。少なくとも、外国人観光客が行くようなレストランには縁がなかったと。

しかし、そんな事とは関わりなく、安メシばっかりだったのにもかかわらず、インドでの食事については、オオムネ(もちろんハズレも1、2回ほどあった。笑)大いに満足して過ごしていたのでした。

どんなモノを食べていたかと言えば、大体がダール*1とかサグパニール*2のような野菜のカレーとチャパティ*3、時々ライス。それに屋台でのサモサなど揚げ物類や、中華とインドのアウフヘーベン、チョーミン(炒麺か)、朝食に良いインドのお好み焼き?プラタ等。

プラタの正体はコチラ↓ カリフラワープラタの作り方映像(笑)。むまそう。

なんとなく気分で、インド滞在中は、肉も口にせず、完全菜食。いや、卵や乳製品は口にしてるので、完全かどうかは微妙ですが。インドには色んな種類の菜食スタイルがありますからね。それから、こちらもなんとなく気分で、酒、タバコも完全に止めてました。インド名物、妙な草にも縁が無く。

特に意図した訳ではなかったんですが、気が付けば、なんというクリーンライフ。

肉食ナシでも、特に不満なく過ごせるんだという事を、意識的に自覚したインド滞在でありましたね。日本では、本人がその気でも、完全にベジーにするのは困難なので。

もっとも半年ぐらいすると、たまにはチキン食べてみたいな、とか思ったのかも(笑)。ポリシーで肉食フリーだった訳じゃないし。でも敢えて肉に手を出さなくても、他に美味しいものがインドにはたくさんあったって気持ちが強いなあ。


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*1:ダール:レンズ豆のカレー。カレーっぽいのもあれば、スープもある。スープはインドでは味噌汁的扱い

*2:サグパニール:ホウレン草をペースト状にしたカレー。カッテージチーズ入り

*3:チャパティ:全粒粉をこねて伸ばして焼いたもの。北インド的には主食相当