アラゲー

30歳前後の人をAround Thirtyでアラサー、40歳前後の人をAround Fourtyでアラフォー。よくまあ考えて来るもんだと感心してしまいますが、そんな言い方がすっかり世間に定着しています。

その伝でゆけば、Around FiftyとかAround Sixtyはなんて言うのかと思えば、日本語的にいまひとつノリが悪いためか、Sixtyの場合は還暦と読み替えてアラカン、と、これはこれで響き的にすっきりキマってる(笑)のと裏腹に、Fiftyはどうにもすわりが悪く、むりやりアラフィフとか使っているケースも見受けられますが、どうも不自然感がぬぐえない。

個人的には、アラフィフはちょっと頷けないよ。アラサー、アラフォーに合わせるなら、ここはアラフィーでしょう、という気がしないでもないものの。

最近、50歳前後の人々を指して「アラゲー」と呼ぶケースをネットで発見。を!この響きのシンプルさ、イケるんでないの?とLOVEずっきゅん。

なんでアラゲーがAround Fiftyの意になるのか。それは昔からあるミュージシャンのスラングで、ドイツ読みのGが5を意味するから。
Cから始めて、C=1、D=2、E=3、F=4、G=5、です。5万円の事をゲー万と呼んだりします。50だと、ホントはゲージューとなるんですが、まあソコは他の年代でも省略形での運用となっておりますので。

Around Fiftyだけルールが違うのもナンだという気もしますが、すでにSixtyも違うルールで流布してるので、響き優先ってことで、アラゲー、どう?!




余談ですが...

クラシックの音楽理論での音名はドイツ読み、ジャズ理論は英語読み、という使い分けが日本ではお約束だと思うんだけど、時々ごっちゃに使う人がいて、意味不明になってることがあります(笑)。

上の例で行けば、このスラングはドイツ読みなので、Cからの読み方は、ツェー、デー、エー、エフ、ゲー、アー、ハー、です。

一方、コードというのはジャズ理論の概念なので、当然英語読みなんですが、時々Amなどをアーマイナーと呼ぶ人がいます。Aだけドイツ読み。マイナーは無視(笑)。ではEmをエーマイナーと呼ぶかというと、どうも違うらしい。

これ、紛らわしいから、どっちかにしてくれないかなあ?

もし混ぜて使って良いなら、F#mをフィスマイナー*1とか、Ab7をアスセブンスと呼ぶのもアリにして欲しいなあ。ドイツ読みに比べたら、シャープとかフラットっていちいち言うのってまどろっこしいんだよなあ。

*1:F#mをフィスマイナー:ちなみに、調性におけるF#mはドイツではフィスモール(Fis-moll)。ただしコード名として呼ぶ使い方は聞いたことがないので、たぶん不可なんだと思います。