民主党の存在価値?!

私は民主党に投票したことはないけどさ(笑)、去年の政権交代は、それまで誰も手を付ける事が出来なかった「自民官僚財界の権益構造」を崩す第一歩だと思い、それなりに期待していたのよ。それをやる!と謳ってたしね。

正直、個々の政策は要検討だけど、それは後の話。まずは新しいフレームを定着させて欲しかった。ああ、何十年も経って、やっとパラダイムが変わりはじめたんだなと。

しかし、やはり既得権益層の抵抗力っては、とことん大きいのだ、と思い知らされるような展開が多いなあ。今日もこんな事になってます。

 政府が策定中の国家公務員の出向や再就職の指針などを盛り込んだ「国家公務員退職管理基本方針」の全容が21日、明らかになった。近く閣議決定する。毎日新聞が入手した原案によると、官庁人事の停滞回避や、公共部門での知見の活用を根拠に、独立行政法人などに公務員が出向する「現役の天下り」を容認。次官や局長レースに敗れた高級幹部の受け皿として上級の「専門スタッフ職」を新設するなど公務員に手厚い内容となっている。【三沢耕平】(毎日新聞)

もっとも、民主党にも同情の余地があるよ。各方面から大いに抵抗を受けてるだろうし、抵抗するみなさんは、やはり日本人の事を良く分かっていらっしゃる。

例えば「政治とカネ」。人がコーフンしやすい、いいネタを出してきました。もっと重要な案件がたくさんあって大変な時に、「政治とカネ」なんて事で沸騰する日本国民もアレですが。もっと優先しなきゃならない事が山積みじゃないの?政治の仕事はなんだ?ビジョンの提示とその実現が第一ではないのか?

極端な言い方だけど、クリーンであればそれに越したことはないが、政治の推進力を犠牲にするのは本末転倒。そんな事より、政治がもっと本来の仕事をしてくれる方が国民の利益。なんなら、クリーンな政治家なんて存在しないんだよ、議会制民主主義のコストだ!ぐらいに割り切っていいんじゃないの?

まあ、何十年も同じような事で沸騰し続けてきた日本人を良く知る立場ならではの、良い煽りポイントでしたよ、「政治とカネ」。確かに民主党の体力を削いだよね。

でも、民主党さん、いくら各方面からの執拗な攻撃があるんだとしても、この公務員問題は転向レベルではないですか?いきなり経団連と仲良くしたりとかも(それ自体が悪いわけじゃないが)。極端な言い方すれば(本日2回目)、こんな日本的協調路線*1では、今まで誰も権益構造を変えられなかったのだ。

であるから、政府という強力なリーダーシップの元に無理目でもゴリゴリやります。というところに価値があったと思うのだけど、結果これでは、看板が変わっただけで自民党と変わらないんじゃないですか?

それどころか、普天間自民党もエラソーな事言えないから「おあいこ」だと思うけど、口蹄疫の事とか本会議開催拒否とか自民党より困ったちゃんな感じもある。

このままだと逆に、何しに出てきたの?感が否めないよ。まだしばらくチャンスがあるから、何とかして存在価値を発揮してくださいよ。

あー、でも外国人参政権とかはやめてね。確かに存在価値出そうだけど(笑)。

しかし、メディアもこういう報道内容になると、ガゼン元気になるというのがをかし。

*1:日本的協調路線:「官僚や財界といたずらに対決姿勢をとらず、お互い親密に意見を交換し、よい方法を考えよう」という、自民党と似たような選択を、今回体制が変わった民主党が行ったという、極めて善意にあふれた言い方。「やっぱり官僚のいじめにはかないませんでした」等の真相が隠れている可能性もあるが、それはまだ推測でしかない。