録画の保存

エアチェックや撮影した録画の保存について。昔はベータやVHS、8mmでさえテープもかさばったので、保存スペースの確保も一苦労でしたが、DVDになってぐっと省スペース化が進みました。保存性の高さと云う点からも、昔のアナログテープからDVDへの移し替えに精を出した方も少なくないでしょう。

でも。DVDだってそれなりに溜まればとってもスペースを取ります。ウチだと、おそらく400枚超の保存用ディスクがあります。年々増えてゆくディスクとソレによって生じる検索性の悪さに閉口してましたが、2年ほど前のNASの低価格化*1を機に、外部のHDDにデータを保存するようになりました。

ざっくりとしたところですが、仮に1.0TBのHDDがあったとしたら、DVDが200枚ぐらい収録できます。全部が録画用途という訳ではありませんが、データ移行のためのバッファも込みで、私の手元にはトータルで5.0TBのHDDを用意してあります。特別な用途のためにディスクを残して置く物以外は、HDDにデータを移す事で録り溜めたディスクを処分することが出来ます。もちろんこのやり方になってから新しいディスクは増えていません。

すばらしい。そこで「ウチもこれからビデオはHDDに保存だ!」と息巻いている方のために(笑)、私のシステムをご紹介いたします。

と言って、いくつか注意点があります。

その1。録画機にネットワークを利用したコピー機能があること。私が過去導入したHDDレコーダーはすべて東芝RDシリーズなので「ネットdeダビング」という機能を使ってLAN経由のコピーを行ってます。他のメーカーで対応しているものはあるのかな?DVDを使って移し替えるのはさすがに時間がかかり過ぎるし煩雑、PCで再キャプチャーするとこちらも時間かかり過ぎの上画質が落ちるし、やはりデータのままコピーできる機能は必須。

その2。PCにダビングされた映像は、MPEG-2フォーマットで保存されます。ので、それまでHDDレコーダー上で設定してあったインデックス情報などは消えてしまいます。まあ必要があればPC上でDVD-Videoとかで再構築出来るかと。

その3。東芝製品でHDDに録画と言えば、レグザと云うテレビ+録画機シリーズがあり、今では私のやり方よりも、かなりお手軽にHDD保存できるようになっています。これからシステム丸ごと揃えるなら、そちらの方が良いかも(笑)。

では、まず全体の構成図から。大体こんな感じで各機器が接続されています。

TVの周りにLAN接続されたHDDレコーダーやメディアプレーヤー。PCの周りにLAN接続されたHDD類。それぞれ部屋は別ですが、無線LANで接続されてます。もちろんPCのFirewallで相互通信できるように設定する必要があります。

さて、「ネットdeダビング」。本来の機能だと、LAN経由で接続されたRDシリーズのレコーダー同士でダビングが可能なのですが、世の中にはPCへコピーするためのユーティリティーを作ってくれた奇特な方があります。

ネットdeダビング wiki
http://y30.net/rdxs-e/rdwiki/wiki.php?%A5%CD%A5%C3%A5%C8de%A5%C0%A5%D3%A5%F3%A5%B0

私が実際に使用してきたのは下記のふたつ。現在ではLANDE-RDを使用しています。

VirtualRD for Windows
http://www.roy.hi-ho.ne.jp/masao/rd/vrd.htm

LANDE-RD
http://www.hdbench.net/ja/landerd/index.html

これが、実際にLANDE-RDを起動した状態の画面。

ダビングを実施すると、ダビングされたファイル名とファイルサイズ、ダビングに要した時間がリストされます(何かのトラブル等でダビングが中断された時は、ファイルサイズがそろわなくなるので一目瞭然です)。この画面でダビングの設定をします。

      • 保存フォルダ:ダビングされたファイルの保存先フォルダを指定。ここでは、ネットワーク上のNASにある「RD04」というフォルダをU:ドライブとしてマッピングして指定しています。
      • ネットワーク名:RDシリーズのHDDレコーダーから認識されるデバイス名を指定。
      • タイトル情報テキストを保存する:ダビング時に、HDDレコーダーに保存された番組情報をテキストファイルとして作成する。VirtualRDでは無条件で作成されていました。
      • RDからの電源を切るコマンドを受け付ける:夜間の長時間ダビング時などに終了後の自動電源オフを実行。
      • ファイル名に録画日時を追加する:HDDレコーダーでの録画時間情報をダビングしたファイル名に追記する。

実際のダビング作業の流れは以下の通り。

      1. ダビング先のPCでLANDE-RDを起動する。
      2. ダビング先フォルダを指定する。
      3. RDシリーズのレコーダーで「編集ナビ」を起動する。
      4. ダビング対象の映像を選択し、機能選択から「ダビング」を選ぶ。
      5. ダビング先切換で「LAN」を選ぶ。
      6. ネットdeダビング対応機器選択画面から、LANDE-RDで設定したダビング先を選ぶ。
      7. 映像がダビング対象として選択される。
      8. まとめてダビングするものがあれば、続けて選択する。
      9. コピー開始ボタンをクリックし、ダビングを開始する。

PCにダビングされたデータは、同じLAN上に接続されたメディアプレーヤーから再生したものをTVで観る事ができます。今使っているのはIOデータのAV-LS500VB(近日乗り換え予定)ですが、HDDレコーダーから直接再生するより、ちょっとだけ画質が落ちてる感じがしない事もない、ぐらいのクオリティーで再生されてます。

レグザのシステムに比べての、ここに書いた方法のアドバンテージは、そうだなあ、PC上で映像の編集作業が出来ることかな。東芝RDシリーズは他社の追随を許さないぐらい強力な編集機能がウリですが、やはりPCでやるほうがラクな事が多いですから。あと、値段(笑)。

*1:2007年に、1.0TBのLink Stationが当時激安ともいえる価格で発売されたのをきっかけに、NASの低価格化も進み、実にエポックでありました。バッファローさんありがとう。と、NASの低価格化を引き起こした事についての感謝の念は忘れていないけど、その後Link Stationには仕事の上で何度も煮え湯を飲まされる事になりました(笑)。