4年ぶりの補足(あるいは「頭の中の消しゴム」顛末)

他作品からの、作曲における影響について、以前ちょこっと書いてみた事があります(「2006-03-18 アイディアの借用1」)。先日、上海万博PRソングの譜面書き出し比較(2010-04-20 どこがどう似ているか)、なんて事をやったので、そうそう、以前書いた「アイディアの借用」の続きを書いてみようかな、っと思って久々に読み返しました。タイトルに1とあるように、すぐにでも2や3を書こうと思ってたんですが、もう4年も経っていました(笑)。

そのなかで、当時、さすがにこれはダメだろう、と思った「比較例」として挙げたのが、NHK朝の連続ドラマ「あすか」のテーマ曲と、映画「頭の中の消しゴム」テーマ曲でした。イマドキではYoutubeで直接聴く事が出来るので、ぜひ聴き比べてみてください。

「風笛」(「あすか」テーマ曲)

「A Moment to Remember」(「頭の中の消しゴム」テーマ曲)

この当時は知らなかったのだけど、やはり「頭の中の消しゴム」テーマ曲が「あすか」に似ていることが問題になり、結局映画制作スタッフが正式にカヴァー曲であると認めた上で謝罪した、との事だそうです。謝罪って誰に?やはり作曲家の大島ミチルさんでしょうか。NHKじゃないよね(笑)。

なるほど、上海万博曲でカバー曲云々言っているけどそれってどう云うこと?と思っていましたが、こんなケースが実際にあるんですね。Wikiでは実際に、

  • テーマソング:A Moment to Remember(原題:『風笛』、作曲:大島ミチル

として表示されていました。おや、A Moment to Rememberの作曲クレジットはどうした?

それにしても。「風笛」ってホントに良い曲です。作曲家の大島ミチルさんは、この方面で最も敬愛する作家さんの一人です。