ソフト買うのも大変なり

私の場合、最近CDを買うといえば、即アマゾンでポチっとする事を意味しております。が、急遽入用なディスクがあったため、今日は久々にCDショップまで足を向けたのでした。

アマゾンで買うのは楽ちんで良いのですが、ディスプレイされた商品を自由に見て歩くという事もままならないので、目的のモノ以外になかなか目が向かないという事になりがちです。店で買うことが普通だった昔は、知らなかったアーティストを聴いてみようとか、たまたま目に付いた面白そうなモノを買うという買い方も普通だったのに、最近では油断してると新しい(時間的にではなく、自分的に)音楽に接する機会が少なくなりがちなので注意が必要です。そんな訳で、店で買うときはなるべくそれまでになじみのなかったようなアーティストのモノなどを選ぶ傾向があります。

今日の買い物で、最近アマゾンをメインに使用することでハマった落とし穴が、もうひとつあった事に気がつきました。本日、店頭にて初めて買ったヤイコのアルバムがCCCDだったんですよ。ああ、やられたー。アマゾンだと、大きくCCCDと明記してあるので、その時点で買うのをやめることが出来るんですけど、実際、店頭でアレコレと物色しているときに、それに気づく事はまずないんですよね。

今ここではCCCDの是非については語りませんが、私はとにかくCCCDを買わないようにしています。このサイトでもすでに明言しているように、楽しむなら対価を払えと私は強く思っているので、レンタルさえ嫌って欲しいソフトは自分で購入するようにしているような人間です。正直、購入量が多いのでかなり金かかってます。そんな対価を負担する正規ユーザに不便を強い怒らせて不買に走らせ、タダ聴きするやつにとっては相変わらずコピーし放題な規格への執着は、レコード会社の戦略としてはどうなんでしょうかね。

ところで、CCCDは買いたくないのだけど、ビートルズストーンズのように外国盤での入手も可能ではありながら、日本盤を買ってしまうというケースが世の中にはあります。それは日本語の対訳が必要な場合です*1。まあ、私としてはCCCD不買運動を繰り広げているわけではないので、個々の事情に合わせてCCCDもアリという事であればそれもいいと思います。

でも、こんな言語を質に取るようなやり方をしてるから、たとえば村上龍氏の言のように、言語という壁に守られてヌルイ商売をすることが出来るのだという非難も発生するわけです。そうは言いつつ、異国語に堪能でもない限り、こいつはなかなか克服が困難な懸案でもあります。困難だからこそ、バリアーとして機能する。映像作品ともなると、言語への依存度はさらに高まります。世の中にはいろいろと選択を制限するモノがあるなあ。

先日、かなり考えさせられたのは、ブライアン・ウィルソンのスマイル・ツアーのDVDが、日本盤は米国盤の3倍を越す値段がついていた時です。この時は、インタビューなど非音楽的な部分で英語に接しなければならなかったので、やはり明らかに日本語の字幕があるほうが嬉しかったのですね。しかし字幕のために3倍の値段で買うというのはどうなのか。結局高い金払って字幕付きを選んだのですが、いくら自分が英語に不自由がなければ済む話だとはいえ、どうにも足元を見られた商売をされてくやしい思いをしたことでありますよ。

*1:昔は地理的な条件がネックになって輸入盤という選択肢をあきらめることもあったでしょうが、アマゾンのようなシステムが普及した今では違いますよね。