アジアの鼓動

私の実家は東京都S並区、あえて言えば荻窪の民なのですが、阿佐ヶ谷の七夕、高円寺の阿波踊りと、他所様の祭りを我が物顔にとりおこなう様をみて、同じS並区民としてどうよ?と思っていたのです。

しかしそんなことを言っている場合ではないと、まさに本日悟ったわけです。いまや高円寺文化圏のなかに居ながら、本日初めて阿波踊り見物して、なんでもっと早く体験しなかったのかと悔やまれるほどの思いをいたしました。

それは、元々アジア音楽を愛して止まない私の魂を揺さぶるに十分な面白さを持っていたのです。私の感触では、アジアの音楽は西洋のソレに比べて、鑑賞のために供される機会が少ないよ、それよりも、音楽は祭礼などの一部として在るのが本来の姿ではなかったかと。今までほとんどの場合、CDなどの音だけでアジアの音楽に接していたのですが、そのような意味で初めて阿波踊りに接して、音だけで成り立つ音楽といえども本来のあり方で体験するのが、まさに本来の面白さを体験する条件ではなかったかと思い至ったわけです。

サウンドや踊りのスタイルも、連によってそれぞれで、見ていてまったく飽きることがない。テンポやリズムの緩急も、楽器の編成もまたそれぞれで、まさにそれぞれのヴァイブレーションに身を任せる快感を体験したのでした。

特に結論というものはありませんが、またひとつ音楽のプリミティブな喜びを体験出来て、実に至福の体験であったことだよなあ、と。ま、コーフンしたままの書き散らしということで。