社会主義的生活様式に合うよう髪型をきれいに整えよう

今朝ぼんやりと「とくダネ」をみていると、インド人もビックリな北朝鮮情報が流れてきました。それは、去年の9月から長髪禁止のキャンペーンが行われていて、髪型や服装など身なりを整えるよう呼びかける番組が放送されているというものです。

その内容はこんな感じ。

音楽と共に街の風景が映し出され、−プクセ通りにて−のテロップ。そこにナレーションがかぶる。

ナレーション
ある人たちは、自分の髪型ひとつきちんとできないまま歩き、街の雰囲気を曇らせる現象が起きています。我々のカメラをプクセ通りに向けてみましょう。」

映像が、ある男性の左側からのアップショットへ。特にどうということのない、普通の髪型にみえる。そこにナレーション。

ナレーション
「ああ、あそこにいます」

するとイキナリその人の個人情報のテロップが出て(!)ナレーションがかぶる

テロップ
モランボン地区プクセ洞12人民班 ファン・ミンチョル
ナレーション
モランボン地区プクセ洞12人民班に住むファン・ミンチョルというこの人は、なぜ髪をこのように長くしているのかを尋ねると「自分は先日外国出張に行っていた」のだと弁明しますが、これは果たして正しい返事なのでしょうか?」

くどいようだが、ごく普通の髪型。襟足に若干髪がかかるぐらいか。ところがこの後に別の男性の映像に切り替わり、ファン・ミンチョル氏を批判しはじめる

市民1
「話にならない。外国出張に行った人は、みんなああいう髪型なのか」

さらに映像は別の女性へ

市民2
見る人がふびんに感じるほど髪を長くしているので、この人の精神状態がどの程度かは、分かりきっています

とまあ、こんな有様。同じような番組が「バス停留所にて」「百貨店にて」などとシリーズ化されているそうで。

これをロシア・モスクワ放送は「北朝鮮の男性は髪を5cmまでしか伸ばすことができない」と報じ、さらに「長髪は脳から酸素を奪いバカになる」という北朝鮮当局のコメントを紹介。
いやー、マジすごいっす。すると髪の長い女性はみんなバカ?保守派も思わずごめんなさいの世の中で最もファンキーな共産国と言えましょう。
当然のように一般市民を名指し告発するセンスはさすがですが、その前に尊敬する首領様のヘアスタイルはあのままでいいのか?という突込みが世界中から飛ぶのは必至ではあるまいか(笑)。