地デジ、そんなの聞いてない?!

最近、地上アナログ放送画面のの上下にこんなメッセージが頻出します。

「ご覧のアナログ放送は2011年7月に終了いたします」「マンションやアパートなどの集合住宅にお住まいの皆様へ」「地デジへの切り替えには共同アンテナなどの設備改修が必要な場合があります」「アナログ放送終了間際になると工事が集中する可能性があります」「地デジへの対応をお早めにお願いします」「総務省地デジコールセンター 05770-07-0101」

ああもう、ウザイったらありゃしない。

そんなにイヤなら、さっさと地デジに移行すればいいだろ?という声が聞こえてきそうですが、ウチではすでに地デジ対応済みです。

ではなぜ、まだアナログ放送を見ているのか。それは地デジにくだらないコピーガードがかかっているから。こんなん録画しても保存できないし。

保存できない?コピー10だったら実質的に、まず自由にDVDにコピーできるし、意味不明。とか、またまた言われてしまいそうですが。

以前もウチのシステムについて書いた事がありますが、私はもうDVDに映像を保存するという行為をやめております。コピーに時間かかる上に、かさばってジャマなので。

自分の保存用としては、ネットワーク経由ですべてHDDに保存してます。むしろ、スペースを取っている過去のDVDデータを、着々とHDDへコピーして、DVDはどんどん破棄処分にしています。

しかし、このネットワーク経由、というのがイケナイ。コピーガードのかかった録画は、この、ネットワーク経由でのコピー、が出来ないんです。

別になんの不正を行っているわけでもないのに、この仕打ち。これまた何度か書いてますが、正当なユーザの使用に不便をもたらすシステムは、なんであろうと悪である、と云うのが私の基本姿勢です。


世界中でただ一人日本だけが、何の疑問もなく当然のように地デジにコピーガードをかける。どれだけ日本のTV権益者がユーザーの事など考えていないという事が良く分かりますよ。

あれだけ権利関係にうるさい米国でもこんな事はしてない。そんなことをしたらユーザーが猛反発する AND/OR ユーザーが離れていってしまうからでしょう。CCCDに対する抗議運動を思い出しますよ。

そもそも地デジ化を進めるきっかけとなったのは、電波帯域の過密化解消という目的のためですが、その点は良いとして*1、なんかどさくさに紛れて感アリアリでコピーガードなんてかけちゃって、もう。


なんかね、日本国では、あんまり権利者保護をうるさく言うあまり、ひどいユーザビリティを押し付けるモデル、もしくはユーザーの事など眼中にないモデルがとても多いような気がして。そもそもフェアユースも認めたがらないし。

でもたとえば、何で日本では電子書籍が広まらなかったんだろう、とかね。業界権益者の都合ばかりで作られたシクミ・指針しか提示できず、結果、消費者が魅力を感じなかったからではないかしら。

かように、受け手に魅力を感じさせない商品・シクミからは、ばかばかしくなって人は離れてゆくものじゃないのかなあ。

今回の地デジ化についても、関係者は経済効果を皮算用しているんだろうけど(そもそもB-CASってなんなのよ?ただの利権団体でしょ)、地上波TVを見るという選択肢が人々の間からごそっと抜け落ちてしまう可能性もなくはないんじゃない?という気がする今日この頃。


地デジ、本当なら大歓迎なんです。画がキレイだし。

世間の人はそこまでTVの画がキレイでなくてもいいよと言う人が多いんだと思うけれど、私は違います。昔、如何にキレイな画質の編集ビデオを作るかに金と暇を叩き込んで取り組んできた経歴がある(笑)ので、実は結構こだわりがあります。

さてと、アナログ放送が完全終了したら(できるのかな?)、地上波TV番組の録画はどうしようかな?コピーガード外しは法に触れるので、ここはフーリオのお世話になっておくところかな?!

ホントは移行前に、それまで興味が無かった多くの人たちによる「そんなの聞いてない」的な反対運動が盛り上がって業界シオシオとコピーガードを引っ込めるの図、あたりが望ましいんだけど、こういう展開、日本ではムリかな(笑)。

*1:電波帯域の過密化解消:いや、空いた帯域をどう使うかという問題が、また釈然としない感満載なんですが、それはまた別の話。